Aさん「実はさっき警察から電話があって、『あなたの家に泥棒が入った可能性がある』って言うんです」
私「ええ~?!」
どうやら泥棒は下着を盗んでいるらしく、Aさんが被害者かどうか確認するために、持っている下着の詳細を聞かれ、Aさんは覚えている範囲で伝えたということでした。
ここで私はちょっと「ん?」と不審に思いました。まだ何を盗まれたかもわからないのに下着の詳細を聞くなんてあるのかな? と。
私はAさんに「その警察の人の名前は? どこの警察署からの電話だった?」と聞いてみました。すると
「調査してまた連絡する」とだけ言われ、警察官の名前もわからない、ということでした。
警察へ相談
結局電話で話した内容は、下着のサイズや色といった詳細だけというAさん。これはあきらかにおかしい。
私と話しているうちに、Aさんも「あれ? おかしいかも」と思ってきたようで、上司にも相談し、そのまま警察に相談することになりました。
やはりあの電話は本物の警察ではありませんでした。警察のフリをした変質者のしわざだったようです。
警察では、職場の電話にかかってきたので、おそらくAさん個人を狙ったものではなく無差別なものではないかとのことでした。ですが念のためパトロールをしてくれるとのことで、Aさんもしばらくは一人きりにならないように気をつけてくださいとのことでした。
誰でも起こりえる恐怖
冷静に聞けばおかしなところがありますが、『警察』を名乗られると、人はパニックになったり、多少おかしなことを言っていても信じてしまったりするものなのかもしれないな、と思いました。
こういう話を聞くと、「なぜ騙されるんだろう?」といつも思っていましたが、『自分にもありえるかも』と、リアルに感じさせられた出来事でした。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:橘るい