働いている母親にとって、子どもの学校行事に参加できるかどうかは、スケジュール調整が必要なケースがほとんどです。筆者の友人・Nはトラックの運転手。子どもの授業参観に仕事途中で駆け付けた彼女を待っていた出来事とは──?

多忙なシングルマザー

私は息子が幼い頃に離婚して、シングルマザーとして息子を育てています。
私の両親は既に他界していて、おまけに私は一人っ子。
頼れる人もおらず、必死で働いている毎日です。

息子が小学生の頃、毎年のように授業参観があったのですが、なかなか仕事の都合がつかずに息子には寂しい思いをさせていました。

小学校最後の授業参観

息子が6年生になり、小学校最後の授業参観の日のこと。
息子から「お母さん、お仕事大丈夫だったら見に来て! 今日は体育の授業でリレーをやるんだよ!」と言われました。

息子は足が速く、私にカッコ良いところを見せたかったのでしょう。
息子の気持ちに応えようと、私は次の仕事までの待機時間を利用して、授業参観に行くことにしました。

作業着で駆け付けると……

私の仕事はダンプの運転手です。
作業着のまま授業参観へ行くと、同じクラスのボスママの軍団が「何? あのかっこ!」「作業着で来るなんてねぇ」などと言って、さんざんバカにしてきました。

家に帰る時間はなく、授業参観のあとはまだ仕事が残っていたので、着替えるわけにもいきません。
でも、息子の勇姿が見られたので、私は気にせずに学校を後にしました。