モラハラ夫の特徴のひとつに、結婚をしたら嫁のお金は自分のものだと思い込んでいるというものがあります。たとえそれが、治療に必要な保険金だったとしても。今回はそんなモラハラ夫に見事に仕返しをした筆者の知人、Tさんに聞いたお話です。
旦那と姑のたくらみ
Tさんの怪我はひどく、すぐに緊急手術が行われました。
「大丈夫なの?」
「命に別条はないらしい」
手術は成功し、麻酔のきれかけたTさんの耳には、旦那と姑が信じられないことを話している声が聞こえました。
「Tさん保険かけてるんだろ? いくらぐらい出るんだい?」
「まあ外車が買えるくらいかな。嫁の保険金は俺のもんだ、儲かったぜ」
「すごいじゃない、私新しいバッグが欲しいんだよ。買ってくれるだろ?」
「保険金がおりたら買ってやるよ。俺は車を買うつもりだけどな」
Tさんの容態よりも保険金のことばかり気にしている旦那と姑の言葉に、Tさんは失望したそうです。
その後Tさんは目を覚ますなり自分の親に連絡をし、入院中に弁護士に依頼をして一度も自宅に戻ることなく離婚の手続きをしました。
旦那は保険金欲しさに離婚を拒否したようですが、Tさんが今までコツコツ集めていた旦那のモラハラ発言の録音などを証拠に裁判をして、無事に離婚が成立したそうです。お金が大切なのはわかりますが、妻の体調よりもお金を優先させていたのでは、離婚されても仕方がありませんよね。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:齋藤緑子