親を亡くしてから後悔することがあっても、もう謝ることもお礼を言うこともできません。筆者は母親の介護にストレスを感じ、決して良い娘ではなかったことを未だに後悔しています。しかし、そんな筆者を見た叔母が伝えてくれた母の言葉とは──? 何があったのか筆者の体験談です。
病弱な母
私の母は若い頃から病弱で、私は長女ということもあり、常に母をサポートする立場でした。
私が結婚して家を出てからも母は次々と大病を患い、父の他界後は一人暮らしができず、私の家で引き取って介護をしていました。
その頃の私は子どもが小さかったこと、仕事もしていたこと、夫の収入が安定しなかったことなど、ストレスフルの状態。
どうしても母に対して優しく接することができず、八つ当たりしてしまうことが多かったのです。
役割
私は小さい頃から「お姉ちゃんなんだから」と言われて育ちました。
お姉ちゃんなんだから妹に譲る、お姉ちゃんなんだから我慢する……強制されたことはありませんでしたが、私の生き方に大きな影響を与えたと思っています。
母の介護も親の面倒をみるのは当たり前、長女なんだから私がみなくちゃと思っていたところがあり、また母もそのことを受け入れていたような気がします。
でも、ストレスフルの毎日に加えて、母がワガママを言ったり、何か私を責めるようなことを言ったりすると、反抗してしまったこともたくさんありました。
「何で私が……。」と言いたい気持ちを抑えていたのか、だんだん母にキツイ言葉を返すことが増えてしまったのです。