結婚式は女性にとって一生に一度の大舞台で、主役になれる日であるとよく言われますよね。
しかし主役だからといって何でもわがままが通るわけではなく……。
今回は私の知人のYさんに聞いた、結婚式を控えた義妹がわがまま放題したあげく、意外な結末を迎えたお話です。

Yさん夫婦は子どもが3人いて5人家族。全員でハワイに行き、ホテルに泊まるとなると一体どれくらいお金がかかるかわかりません。
「家族全員で行くのは無理だよ……。」
「そうだよな、さすがに5人で行くのは厳しいよな。とりあえず俺たち2人で行こう。」
子どもはYさんの実家に頼み、Yさんは定期預金を泣く泣く解約してお祝い金とハワイへの旅費を用意しました。夫の親戚の中には「さすがに自腹でハワイは無理」と断った人も多いようでした。
すると挙式を10日後に控えたある日、義妹から泣きながら電話がかかってきたのです。
「彼がいなくなっちゃったの〜!!! これってやっぱりみんながお祝いをけちろうとしたせいだよね? ひどいよ、どうしてくれるのよ!!!」
泣きじゃくる義妹では話にならず、義両親に話を聞くと、なんと結婚相手が同じ職場、つまり義妹と同じバイト先の女性と共に失踪したそうなのです。
どうやら結婚相手も義妹のわがままにはうんざりしていたようで「君にはついていけない。ハワイには1人で行ってくれ。」と書かれた手紙が残されていたんだとか。
ただ義妹のハワイへの憧れは尽きることなく、数年経った今でもハワイでの挙式を夢見て婚活に励んでいるんだそうです。
結婚が破談になったのはかわいそうですし、夢を見るのは自由ですが、周りを巻き込むのはやめて欲しいですね。

【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Illustrator:南野ななみ
ltnライター:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。