快諾
私が離婚を切り出すと、夫は拍子抜けするほどあっさりと「わかった。」と言いました。
しかし、夫は離婚には賛成したものの、なぜか「子ども達は渡さない、親権は俺が持つから。」と言い出したのです。
どう考えても、子ども達をメチャクチャ可愛がっていたわけでもないし、夫の給料だけで子ども6人を食べさせていくのは無理なはず。
何故そんなことを言うのか、私は不思議で合点がいきませんでした。
夫の魂胆
私は子どもの親権を夫に渡すつもりはなかったので、離婚話は一向に進みませんでした。
そんなある日、銀行へ行くと児童手当が支給されていました。
そこで私はピンときたのです。
きっと夫は子どもを引き取ることでシングルファーザーとなり、ひとり親家庭の特別手当をあてにしているのではないかと思いました。
お金のために子どもを引き取る……あまりに浅はかな考えに腹を立てた私は、なけなしのお金をはたいて調査会社に浮気の調査を依頼し、調査結果を夫の会社の上司に送りつけてやったのです。
制裁
夫の浮気相手の女性が同じ部署の社員だったこともあり、会社では大騒ぎになったそうです。
結局、夫は子会社へ出向となり、離婚も有利に進められることになりました。
私は夫と相手の女性に慰謝料を請求。
夫は泣きついてきましたが、調査結果をもとに私は離婚を成立させ、今ではしっかりと養育費・慰謝料を支払わせています。
今回の夫の行動は、親としてあまりにも恥ずかしい行動だと思います。
お金が入ってくるに越したことはありませんが、それを理由に子どもを引き取ろうとするなんて……こんな父親の影響を受けてほしくないので、離婚できて本当に良かったです。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K