モラハラ気味の夫を持つと、妻はしばしば被害を避けるために大人しくする傾向があります。しかし、中には堪忍袋の緒が切れて反撃する人もいます。これは筆者の友人、T江から聞いたモラハラ夫にまつわるエピソードです。

私の両親は、もし万が一ケガなどがあった場合には、義両親に裁判で訴えると伝えていました。そのため、裁判になることを恐れた義両親からは慰謝料の申し出がありました。義父は現役の警察官で、身内の不祥事は避けたいと考えたのか、夫への制裁の代わりに慰謝料と養育費をしっかり支払い、離婚にも同意しました。

現在は、夫と正式に離婚が成立し、子どもたちと穏やかな生活を送っています。あの時、長い間耐え忍んできた我慢が限界に達した感覚がありました。夫にも何か理由があったのかもしれませんが、もう彼の呟きや暴力に怯えることがなくなると思うと、思い切って話を切り出して良かったと感じています。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Illustrator:KIUI
ltnライター:RIE.K