家探しをする際、まずその物件が事故物件ではないかを調べる人も多いのではないでしょうか。事故物件を表示するサイトもありますよね。今回は、そんな事故物件にまつわる背筋の凍るような恐怖体験をした、私の知人Hさんのお話です。

「ねえ、今日さ……」
Hさんは旦那さんが帰宅してから、今日見た光景を話しました。
「何かの見間違いかと思ったんだけど、どうしても目が合った気がして……」
旦那さんはHさんの話をよく聞いてから、スマホを取り出してあるサイトを開きました。

「何のサイト?」
「事故物件を調べるサイトだよ」
旦那さんは今住んでいるマンションの住所を入力しました。
「ああ、やっぱり……」
なんとそのサイトには、今Hさん夫婦が住んでいるマンションで、数年前に屋上からの飛び降り自殺があったことが記されていたのです。

「そんな! 事故物件って告知義務があるんじゃないの?」
よく調べてみると、屋上などの共用部分で起きた事件に関しては、告知義務が発生しないとのこと。
Hさん夫婦は、このマンションがお買い得だった理由をやっと理解したのでした。

その後すぐに、Hさん夫婦はそのマンションを手放すことに。駅からは少し離れますが、事故物件サイトに載っていないマンションを見つけて引っ越しをしたそうです。

住んでいる部屋で何かあったわけではなくても、マンションの共用部分で事件が発生しているケースもあるんですね。気になる場合は、建物全体で何か事件がなかったかを調べた方が良いでしょう。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子