小さな学校
これは友人・S美から聞いた話です。
S美には小学生の娘と息子がいて、2人が通う小学校はとても小さな学校でした。
各学年1クラスしかなく、全校生徒は100人前後。
保護者同士も顔見知りで、子ども達も保護者の顔をよく知っていたと言います。
S美の子どもが通う学校にはMという男性教師がいました。
このM先生はとても不思議な人で、風変わりなところがあり、保護者からは『変わった先生』というレッテルを貼られていたのですが……。
娘の担任
ある年、S美の娘の担任がM先生になりました。
1ヶ月ほど経った頃、S美の娘が「最近新しい先生が来たんだよ。M先生と一緒にお勉強教えてくれるんだ!」と言い出したのです。
S美の子ども達の学校には、低学年のクラスに担任の先生の補佐として勤務する『学習支援員』がいます。
しかし、学習支援員は変更があれば学校から連絡が来るはずで、現在の学習支援員は子ども達も知っていて『新しい先生』ではありません。
不審に思ったS美は、PTA活動で学校へ行ったときに、何気なく娘のクラスをのぞいてみました。
するとそこには、全く見たこともない女性がいて、子ども達の勉強を見ていたのです。
知らない人
S美はPTAの会長に確認しましたが、やはり「学校からは何も聞いていない」「私も知らない人」だと言われました。
S美はすぐに学校へ確認。
教頭先生には「ボランティアの人だ」と言われましたが、どうやらM先生のクラス=S美の娘のクラスでしか活動をしていないことがわかったのです。
何だか気持ち悪さを感じたS美が、このことを顔の広いママ友に話すと、そのママ友はとんでもないことを言い出しました。
「実はね、あの女の人、M先生の不倫相手みたいよ。」
唖然
M先生は既婚者です。
信じられなかったS美はママ友に詳しく話を聞きました。
「前の学校の保護者みたい。子どもが担任のクラスになって、不倫関係になったらしいよ。もちろん相手の女性も結婚してて、W不倫。ボランティアっていう名目で、M先生が紹介して学校に入り込んだんだって。」
S美はそんなことが許されるのかと唖然としたそうです。
S美はM先生と相手の女性の常識を疑いました。そのことを知っているのか知らないのかはわかりませんが、学校側が何もしないことにも不信感が湧きました。