全く知らない他人からの迷惑行為。相手にビシッと注意したくても、なかなか勇気が出ませんよね。今回は、筆者が実際に遭遇した「飲食店での座席トラブルの話」をご紹介します。

迷惑客の肩がコツン

「邪魔だな……」

私は彼らに文句を言いたくなりましたが、揉めごとになるのは嫌でした。そこで自分のテーブルを少しずらし、なんとか座ろうと試みました。

しかし、そんなことに全く気付かない男性客が、私の方に突然寝そべろうとしたのです。そのとき、男性客の肩が私にコツンと当たりました。

「あぁん? 肩に当たってっぞ」

言いがかりをつけられた私は、「すみません……」と謝ることしかできませんでした。

「女のくせに一人で座敷なんてありえねーっつーの」

若い男性客たちは私の方を見ながらガハハと笑っていました。

夫が来た途端

その直後。

「上着どかしてくれませんか?」

子供を連れて遅れてやってきた夫が、ぶつかってきた男性客に真顔で注意しました。すると、彼らの態度は一変します。

「は……はい! すぐやります!」

夫の迫力に驚いたのか、男性客たちは大慌て。すぐに上着をどかしてくれました。

男性客は私が女一人で来店したのだと思い、強気に出てきたのだと思います。毅然とした夫の態度にひるんだのか、急いで上着をどかす姿はとても情けなく見えました。

相手の性別によって、あからさまに態度を変えるのは失礼ですよね。あの時、ビシッと注意してくれた夫にとても感謝しています。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:花澤ひかる