豹変
私は夫が帰宅した後、離婚の話を切り出しました。
案の定、怒った夫は「お前は何様のつもりだ! 俺の稼ぎで飯食ってるくせに、偉そうに説教をするな!」といつものようにモラハラを発揮。
しかし私はすでに腹をくくっていたので、今までの気持ちを吐き出すかのように言い返してやったのです。
「いい加減にしろ! あんたのモラハラやDVの証拠は全部取ってある! 私はあんたと穏便に話し合いをしたかったのに、そんな態度なら出るところに出てやるから待ってろ!」
言い返したことなんかなかった私が、急に怒りだして反論したことに夫はビックリしていましたが、そのうち逆上!
私を殴ろうとしたとき、急にインターフォンが鳴りました。
救世主
我が家にやって来たのは、義理の両親でした。
今回の離婚話を、私の両親が証拠と共に話をしていたらしく、今日私が夫と話し合いをすることを聞いて、駆け付けてくれたのです。
「お前はなんだ! 外まで怒鳴り声が聞こえてるぞ!」
現場を押さえられた夫は、何も文句が言えなくなり、突然現れた自分の両親に心底驚いていました。
理由
私の両親は、万が一ケガなどをさせられた場合は、裁判で訴えると義両親に伝えていたそうです。
裁判になることを恐れた義両親からは、慰謝料の申し出がありました。
義父は現役の警察官です。
身内の不祥事は困ると思ったのか、夫への制裁の代わりに、慰謝料・養育費をしっかりと払い、離婚することにも承諾してくれました。
現在は……
その後、夫とは正式に離婚が成立し、今では子ども達と穏やかな生活をしています。
あの時、今まで耐えてきた自分の我慢が切れるような感覚がありました。
夫にも何か理由があったのかもしれませんが、もう、夫の呟きや暴力に怯えずに済むと思うと、思い切って話を切り出して良かったと思っています。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K