身近に頭が良くて優しい先輩がいたら、尊敬するし憧れますよね。今回は、そんな憧れの人の裏の顔を知ってしまった、筆者の友達から聞いたショッキングなエピソードを紹介します。
祖母に親切にしてくれる年上の優等生
昔、祖父母の家の近所に、10歳年上のお兄さんが住んでいました。
子供の頃から「秀才」と呼ばれ、名門大学を出てから大手金融機関に就職したお兄さんは、私たちの憧れでした。
またお兄さんは頭が良いだけでなく、誰に対しても優しい人だったのです。祖父が亡くなってから一人暮らしになったうちの祖母のことも、自分の身内のように気にかけてくれてくれました。
祖母の家に訪問しては重いものを持ってあげたり、電球を替えたりしてくれていたらしく、私はしょっちゅう祖母から「あのお兄さんみたいな人を見つけて結婚するんだよ」と言われたものです。
祖母が亡くなった時にも、お兄さんはお葬式に来て、一緒に涙を流してくれました。
週刊誌に目を疑うような記事が……
社会人になった私は、ある日たまたま手に取った週刊誌に、お兄さんが載っているのを見つけました。
ただしそこには、私の知っているお兄さんとはかけ離れた人物が書かれていたのです。
その記事の内容は「●●社(金融機関)の社員が、高齢の顧客を騙して資産を着服していた」というものでした。
犯人は、自分のことを孫のように思っている高齢者を騙し、お金を引き出させて受け取っていたそうです。高齢者の身内が気づいて通報したことで、今回の事件が発覚したと書いてありました。
●●社はお兄さんが就職した金融機関の名前でした。そして、そこに載っていた犯人の顔写真には目線が入っていましたが、間違いなくお兄さんの顔だったのです。