団体行動をする時は特に、ルールを守り、周りの人に迷惑をかけないようにする必要があります。しかし時には、平気でその和を乱す人が現れることも。今回はルールを守らない人のおかげで大変な目に遭ってしまった私の知人Fさんに聞いたお話です。
楽しい旅になるはずが……
「あれ、Wさん遅いな」
そろそろ集合時刻なのに、Wさんの姿が一向に見えません。探しに行って行き違いになるのを防ぐため、Fさんたちはそのまま集合場所にいることにしました。
「もう集合時間過ぎてますよ!」
結局バスガイドさんに叱られながらWさんが帰ってきたのは、集合時間を20分も過ぎてから。
「いつまで待たせるのよ! 」
ツアー客の若い女性がWさんに聞こえるように怒っていましたが、Wさんは知らん顔でした。
「ねえ、見て見て」
そして席に着くなり、フォトスポットで撮った自撮り写真をFさんたちに見せてきたのです。
「自撮りに夢中になってて、時間忘れちゃったー」
それを聞いてFさんたちはすっかり呆れてしまい、何も言えませんでした。
結局Wさんのおかげで時間が押してしまい、Fさんが楽しみにしていた食事の時間が短くなってしまいました。
「もっとゆっくり食べたかったのに、あの人のおかげで……」
隣りのテーブルの若い女性がそう言うのが聞こえ、食事もあまり楽しめません。
「なんかあんまり映えなーい」
当のWさんは食事の写真ばかり撮っていて、ママ友を含む他の乗客の冷たい視線もスルー。
結局Fさんたちはあまり旅を楽しめないまま、帰路につくことになってしまいました。その後Fさんたちは、Wさんと距離を置いたそうです。
バスツアーのような団体行動で勝手なことをすると、当然、皆が迷惑します。配慮して行動したいですね。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:齋藤緑子