断捨離などでいらなくなったものが出てくると、どう処分するか困ってしまうこともありますよね。処分方法としては捨てる、売る、人にあげるなど様々な選択肢がありますが、今回は捨てる方法を選んだために、思わぬトラブルに巻き込まれてしまった私の知人Yさんのお話です。

まさかの抗議

「よし、これで片付いたな」
Yさんが断捨離をしてスッキリとしたクローゼットを眺めながら満足していると、ふいにインターホンが鳴りました。
「はーい」
モニターには、あまり関わったことのないご近所の奥さんの姿。

その奥さんはセコい・ケチで有名で、人の家に上がり込んで食品をたかったり、勝手にトイレットペーパーやティッシュペーパーを持って帰ろうとしたりするために、他のご近所さんから距離を置かれている人でした。
「ええと、何か?」
Yさんが玄関先に出ると、セコケチ奥さんがすごい剣幕でYさんに詰め寄りました。
「なんで服に穴なんか開けたのよ! これじゃ売れないじゃない!!! 責任取って次のゴミの日まであんたが保管しなさいよ!」
手にはYさんが今朝捨てたばかりの服と、足元には穴の開いた服がパンパンに詰まったゴミ袋が置いてあります。
「あなただったのね…… リサイクルショップに売ったのは」
「人が捨てたもんどうしようと私の勝手でしょ! ほら、このゴミ受け取ってよ!」
Yさんはセコケチ奥さんの手から服を奪い返し、ゴミ袋を受け取りました。
「他人の家のゴミをあさるのはやめてください。まあこれからも衣類は穴を開けますから、もうあさってもムダですけど」
Yさんはそう言って玄関のドアを閉めました。

どうやらセコケチ奥さんはゴミを捨てたのがYさんだと突き止める前に、他の家も突撃して同じことをしていたらしく、それからはご近所さんたちから以前よりもさらに距離を置かれるようになってしまったとのことです。

人の捨てたゴミをあさったうえに、文句をつけるとは非常識すぎますね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子