キャッシュレス化が進み、現金を持ち歩かない生活も珍しくなくなりました。支払いがスマートにできるキャッシュレス決済ですが、思わぬトラブルが発生することも……。今回は、知人から電子マネーを紛失したエピソードを聞いたので、ご紹介します。

すぐに問い合わせセンターに連絡!

紛失に気付いたA子は、すぐに問い合わせセンターに連絡しました。
クレジットカードと同じようにすぐに利用停止ができ、新しいカードが発行されると思っていたA子。不正利用が発覚した場合は、補償されることも期待していました。

ところが、A子の期待は大きく裏切られてしまいました。
というのも、A子が利用していた電子マネーカードは無記名タイプ。無記名タイプは現金と同じ扱いになってしまい、紛失すると不正利用されても補償はされないと言われてしまったのです。
(※紛失時の対応・手続きは各企業により異なります。)

泣き寝入りするしかないの!?

無記名タイプは利用停止時点の残高もわからず、情報を引き継いでの再発行もできません。
「正確な残金は不明だけど、確かカードには2万円以上残っていたはず……」
失った金額を考えると、A子は打ちひしがれてしまいました。

カードの場合、スマホのようにGPSで場所を調べることもできません。
結局、何も打つ手はなし。A子の手元には1円も返ってこず、泣き寝入りするしかありませんでした。

選択ミスが重なり、大損!

A子は電子マネーカードを作るときに面倒だったため無記名式を選びましたが、これが最初のミス。
記名式は個人情報の登録が必要なため、本人確認が可能で、紛失時は情報を引き継いでの再発行が可能です。
また、頻繁にチャージするのが面倒だったA子は、残金が少なくなったら毎回3~5万円ほどチャージをしていましたが、これも選択ミスでした。第三者に不正に使用されても、補償はされません。

「面倒くさがらずに記名式を発行すればよかった……」と後悔したA子。
便利な電子マネーですが、各社のサービスの内容をきちんと把握して使わないと、予想外の損害が生じることも。注意して使いたいですね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:江田愉子