知りたくなかった友人の本音
何度目かのやりとりで、Aはようやく理由を答えてくれたのですが、それは予想外の答えでした。
A「……私も欲しい」
私「えっ?」
A「私も欲しいけど、あと1点しかないんでしょ? あなただけ買うのはズルいから、それなら2人とも買わなければいいと思う」
ということでした。
Aは親切に「やめた方がいいと思う」とアドバイスを送ってくれていたのかと思いきや、実は「自分が買えないから」という理由で私に買わせないようにしていたのです。
納得いかないけど
正直、Aの言い分には納得がいきませんでしたし、ワザと買わせないようにしたということに腹が立ちました。
ちょっとひと言言ってやろうか、とも思いましたが、私はそれよりも
「絶対に手に入れたい!」という気持ちがまさっていました。
そのため、「じゃあ2人とも買える方法を考えようよ!」と言い、「他の店舗に在庫がないか調べてもらおう」と提案し、Aも賛同してくれました。
無事に解決! でも……。
待っている間、店内をブラブラしていたら、
「これかわいー♡」というAの声が。
なんと、違うパンプスを持っています。そして
「さっきのより、こっちの方がかわいい! 私これにする。さっきのはいらないからあげる(笑)」
と言い放つA。変わり身の早さに卒倒しそうでしたが、私の「絶対に手に入れたい」という目的は果たせそうなので、グッとこらえました。
いや、嘘です。こらえきれずに心の中で「ウザっ」と悪態をついてしまいました。
結果だけ見れば、気に入ったものを無事に買えてよかったですが、Aのワガママっぷりに愛想が尽きました。もう「Aとは二度と一緒に買い物に行かない」と心に誓いました。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:橘るい