子どもを授かるために、子宝にご利益のある神社や子宝の湯と呼ばれている温泉に行ったことのある人もいるのではないでしょうか。年配の人は特にそういった言い伝えを信じていることが多いようです。今回はそんな子宝の湯に関するトラブルを経験した、私の知人Oさんのお話です。

子宝温泉へ

せっかく遠出してきているのに他に泊まるところもないため、2人は渋々その子宝にご利益があるという温泉に行くことに。
「え…… めっちゃボロい」
先ほどの豪華なホテルに比べると、その温泉旅館はかなり古びている様子。部屋は狭く、窓の外には隣りの建物があって景色も楽しめません。

問題の子宝温泉といえば、浴場があまり清潔ではないうえにお湯がぬるく、Oさんは少し浸かってはみたものの、風邪をひきそうなのですぐに出てしまいました。

しかも夕食は一応懐石料理のはずでしたが、私たちには質素で味気ないものばかりに感じました。予約して楽しみにしていた豪華ディナーとはかなり違うものになったのでした。
「絶対許さん…… 」
ホテルの豪華ディナーを何よりも楽しみにしていた旦那さんは、苛立ちを隠せない様子。せっかくの結婚記念日が台無しになってしまったと、Oさんに何度も詫びました。

散々な結婚記念日の旅行から帰って以降、旦那さんはお義母さんからの連絡を一切受け付けなくなりました。
旦那さんと連絡が取れないのでOさんにも連絡がきましたが、それも無視するよう旦那さんに言われていたのです。

実はOさんは結婚記念日の段階で妊娠していたのですが、結局子どもが産まれて歩けるようになるまでは義両親に知らせなかったとのことです。

子宝〇〇を信じるのは自由ですが、それを無理矢理人に押し付けてはいけませんね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子