人形には作り手の魂が宿る、と言われていますが、本当なのでしょうか。もしも魂が宿った人形を盗んだら、一体何が起こるのか……。今回は知人から聞いた不思議なエピソードをご紹介します。
B美はうろたえた様子でしたが、それは人形の状態が関係していました。返してもらった人形は首がとれていたのです。
B美の娘が人形とままごとをしていたら、触ってもないのに首が落ちてしまったのだとか。
「首を接着剤でくっつけたんだけど、何度も落ちちゃって」と青ざめた顔で言うB美。
ボトッ! と音を立てて何度も首が落ちるので不気味だし、人形の顔を見ると睨んでいるように思えてしまい、怖くなって返しにきたと言うのです。
人形が帰りたがってた?
A子は人の大事な人形を「呪いの人形のように言うなんて!」と内心憤慨していましたが、人形は返ってきたし、トラブルを大きくするつもりもありませんでした。
人形の修理料金を支払ってもらい、それで許すことにしたそうです。
長年所有していましたが、これまでに人形の首が落ちたことは1度もありませんでした。
A子は「人形がうちに帰りたがっていたのかも。ちょっと過激な方法だけど」と思ったそうです。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:江田愉子