人形には作り手の魂が宿る、と言われていますが、本当なのでしょうか。もしも魂が宿った人形を盗んだら、一体何が起こるのか……。今回は知人から聞いた不思議なエピソードをご紹介します。
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亡くなった祖母の手作り人形

A子の亡くなった祖母は人形作りが趣味でした。
素人ながらプロ並みの腕前で、A子が祖母からもらった人形もうっとりするような美しい仕上がり。A子はその人形を大切に自宅に飾っていました。

人形がない!?

ある日、ママ友のB美が娘を連れて遊びにきたときに、事件は起こりました。B美たちが帰ったあと、A子は人形の姿が見えないことに気づいたのです。
B美の娘は人形をねだることはなかったけれど、そういえば遊んでいるときに人形をチラチラ見ていたような……?
B美が持っていたバッグも、人形が入るほどの大きさだったような?
怪しいポイントはありましたが、疑うのは申し訳ありませんし、B美が盗んだという証拠はありません。

素人が作った人形なので金銭的な価値は低いけれど、A子には思い入れがあります。
「B美に人形のことを聞きたいけど、間違っていたら関係がおかしくなりそうだし」とA子が悩んでいたら、その数日後にB美が訪問してきました。

恐怖を味わった窃盗ママ

B美の手には、A子の人形がありました。思ったとおり、B美が犯人だったのです。
B美は「娘が人形を気に入った様子だったから、つい持って帰ってしまったの! でもちょっと借りるつもりで、盗むつもりはなくて……」と呆れた言い訳をしてきました。