2人の距離を縮めようと奮闘していたら、上司が……
それからの私は、Bちゃん宛の荷物をわざとAくんに持っていくよう頼んだり、Bちゃんと廊下で会うたびに「Aくんはあなたのこと大好きなのよ、一度ご飯だけでも行ってみて!」と声をかけたりしていました。
遠慮がちに笑うだけのBちゃんにヤキモキして「Aくんのどこがダメなの? 見た目も性格もいいじゃない!」と少し強めに薦めることも。
そんなある日、私は突然部長に呼び出されました。
部長に呼ばれることなど滅多にないので、緊張する私に、部長は「AくんとBちゃんのことだけど、もう2人に関わらないでほしい」と言ってきました。
部長いわく、以前からAくんはBちゃんに付きまとっており、毎日何十通とLINEやDMを送ったり、会社帰りに待ち伏せしたりしていたそうです。
Bちゃんが人事部に訴えたことで発覚し、「今度しつこくしたら部署移動させる」とAくんに注意喚起して、その時は終わったとの事。
しかし、「今度は〇〇さん(私)がAくんとくっつけようと接近してくるようになり、非常に困っている」とBちゃんから部長に相談があって、私が呼び出されたという経緯でした。
私は結果的にストーカーの手伝いをしていたような形になっていたのです。
しかもBちゃんには他に婚約者がいることも発覚。
私は慌ててBちゃんに時間を作ってもらい、直接謝罪することで許してもらいました。
Aくんはその後すぐに別の支社に異動になり、顔を合わすことはなくなりましたが、片方だけの話を聞いておせっかいを焼くのはもうやめようと心に誓った出来事でした。
最後に
可愛い後輩からの相談には、つい世話を焼きたくなりますよね。
ただし相手がいる話の場合には、良かれと思ってしたことでも、相手がどう思うかはわかりません。相手の話も聞いてから、自分が協力できるかどうか判断した方が良いかもしれませんね。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Hinano.N