これは私の父から聞いた失敗談です。自分の感覚でよかれと思ったことを、相手も同じように感じるかはわからないので、押し付けはよくないなと考えさせられたお話でした。

数年後再度親戚が入院したそうで……

その手術から数年後、親戚がまた入院したと妻から聞かされました。ただ、今回はもう退院済みだと言うのです。

事後報告をされた私は「どうして事後報告なんだ! お見舞いにも行かず、連絡もせず、とても失礼なことをしてしまったじゃないか!」と妻を叱りました。

すると妻は、「ほらね、そう言うでしょ。あなたは『来ないで欲しい』が通用しないから、今回はすべて終わるまで言わないでと頼まれたのよ。」と言います。

よく話を聞けば、親戚は数年前の手術のときの「術後は体がしんどいし、大層な病気でもないから、お見舞いは遠慮して欲しい。」というのは、建前ではなく本心だったそうです。

弱っているところを見られるのが嫌だったそうで、簡単な手術だからこそひっそりと済ませて、元気な姿のときに会いたかったんだとか。

反省

「それでも先に教えてほしかった」と妻に伝えると、こう言われました。

「あなたは以前からなんでも自分の解釈で行動して、結果的に人を不快にさせることがある。私が行かないでって伝えても私に内緒で行くし、これ以上どうしたらわかってもらえるのかわからない。」

思い返すとそういった行動がこれまでも何度もあったなと思い、反省しました。これからはよかれと思っても、自分の価値観を押し付けるのはやめよう……と心に刻みました。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Emi.A