洋服を買いに行く時、店員さんにコーディネートのアドバイスをしてもらったり、似合いそうなものを選んでもらったりする人もいるのではないでしょうか。今回は私の知人Hさんに聞いた、オシャレなアパレルショップで、とんでもない接客をされたお話です。

失礼な店員に仕返し

「もう結構です」
腹が立ったのでHさんはその店員の元を離れ、ちょうどバックヤードから出てきた他の店員さんに近づきました。
「すみません、このお店で私に似合いそうな服を選んでください!」
「かしこまりました。お任せください」
その店員さんは失礼な態度を取った店員さんとは違い、にこやかに微笑んで次々とHさんに似合いそうな服を持ってきてくれました。

全身コーディネートをしてもらったため、金額はかなり高額になりましたが、幸いHさんの予算内に収まっています。

「あの、お客様……」
Hさんが沢山服を買っているのを見て、例の店員さんが態度を変えて擦り寄ってきました。
「こちらはいかがですか? お客様にぴったり」
Hさんがお金を持っているとわかるところっと態度を変え、服を売りつけようとしてきたので、Hさんはますます腹立たしい気持ちになりました。
「あなたからは買いません!」
そうきっぱり断ると、その店員さんはすごすごと引き下がりました。

どうやらそのお店では個人の売り上げノルマがあるようで、後から自分が服を勧めることで、他の店員さんの手柄を横取りしようとしたようでした。
「ありがとうございます!」
親切に接客してくれた店員さんは喜んで、丁寧に服を包んでくれました。

それからHさんは度々そのお店に買い物に行っていますが、例の店員さんからは1枚も服を買っていないそうです。

何か理由があったのかもしれませんが、接客業にあるまじき対応をしたのですから、自業自得ですね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子