古くから続く酒蔵の跡取り息子と結婚した、筆者の知人Rちゃん。「跡取りを生んでこそ長男の嫁」とプレッシャーをかけられ、1人目2人目の女の子に次いでようやく男の子を出産しましたが、結果跡取りにはなれなかったといいます。

「跡取りを生んでこそ」

Rちゃんは、古くから続く酒蔵の跡取り息子と結婚しました。
嫁いですぐに子どもにも恵まれ、1人目、2人目と続いて女の子を出産しました。

しかし姑は、めでたいはずの孫の誕生も、また女の子かというがっかりした様子が隠し切れず、「次こそ男の子を」と言うためRちゃんはうんざりしていました。

子どもは2人でいいかなと思っていたRちゃんでしたが、姑や周りからは「跡取りを生んでこそ長男の嫁」とずっと言われ続けていました。
2人の娘の子育てに追われるRちゃんには、それがプレッシャーで、苦痛でしかありませんでした。

ようやく授かった長男

数年後、3人目の妊娠が発覚。
ですが、男の子を生むことを期待されている状況にうんざりしていたRちゃんは「男の子とか女の子とか跡取りとかもう古いんです」と一喝。

跡取りは別に男の子でなくても女の子でもできるし、そもそも子どもに跡を継ぐことを強要することにもRちゃんは反対でした。
それでも姑は、酒蔵の跡取りは......と言い続けました。

いざ出産した3人目の子どもは期待通りの男の子で、周囲は大喜び。
特に喜んだ姑は、末っ子の長男のことを特別に可愛がりました。