自営業の夫
私の夫はレストランとショットバーを経営していました。シェフとしていくつかのホテルで腕を磨き、家の近くに店舗を借りて独立したのです。
店の経営は順調で、オープンして3年が経った頃、忙しくなってきたこともあってアルバイトを募集することになりました。
応募してきた人は何人かいましたが、決まったのは20代後半のNという女性。
私は当時妊娠している状態でお店を手伝っていましたが、Nはフリーターで「できるだけシフトに入りたい」と言ってくれていたので、自宅で経理などの事務作業を行うことにしました。
え? そんなバカな!
Nが働き始めて初めての給料日の前日、私は夫にNの時給とシフトを確認しました。
すると、驚くような答えが返ってきたのです。
「Nさんは料理を覚えたいから給料はいらないって言ってるんだよ。」
Nは別に料理人を目指しているわけでもなく、ほとんど毎日シフトに入っていました。
給料がいらないなんてそんなバカな話があるわけない……私は店に行き、Nに直接確認したのですが「店長の言う通りです。お給料はいりません。」と同じことを言われました。
私の中で『Nと夫に何かあるんじゃないか』という不信感が生まれました。
そしてその直感は、的中することになるのです。
経営悪化
その後、近隣に大手チェーンの飲食店が続々とオープンしたこともあり、店の経営はどんどん厳しくなっていきました。
夫は銀行に相談し、大きな金額を借りることに……。
しかしその間に夫とNの関係は本格化したようで、子どもが産まれたばかりだというのに、あまり家に帰ってこなくなってしまいました。
あっさりと……
ハッキリさせたかった私は、ある日休憩時間に店へ行き、2人に不倫のことを問い詰めました。
すると驚いたことに、夫もNも不倫関係にあることをあっさりと認めたのです!
Nが面接時に「できるだけシフトに入りたい」と言ったのは、夫に一目ぼれをして一緒にいたいと思ったからだとのこと。
「お給料はいらない」と言った理由も、夫と一緒にいられるならお金はいらないからだと言いました。
「一日中一緒にいても全く嫌だと思うことがないんです。私は●●さん(夫)が運命の人だと思っています!」
Nは必死に私の顔を見ながら熱く語っていました。
夫からは「養育費と慰謝料はきちんと払うから別れてほしい。」と言われ、あまりのバカバカしさに私は離婚を決意。
弁護士に相談し、離婚に向けての話し合いを進めることにしました。