年老いた親の経済状況は子どもとして気になるものですが、じっくりと話す機会は少ないかもしれません。実家や義実家に行くたびごちそうを用意してくれたり、お小遣いをくれたりしていたら、「自分の親は経済的に余裕がある」と安心してしまいそうですよね。今回は私の友人A子さんから聞いた、高齢の親との金銭感覚のズレに関する話を紹介します。

なんと「去年はだいたい10万くらいかな? 使ったから、返してもらえるか?」と言ってきたのです。それは、まぎれもなく孫のために使った分のお金の請求でした。

お年玉を渡す予定ではあったものの……

一瞬「え、請求されるの?」と驚いたA子でしたが、年金暮らしとなった舅には、もともとお小遣いとしてA子夫婦からもお金を渡す予定ではいました。しかし、まさかお金を請求されるとはこれっぽっちも思ってもおらず……。その場の対応に戸惑い、とても複雑な気持ちになったA子でした。

舅は、子どもたちを喜ばせるためにお金を使ってくれていましたが、年金生活が始まり、自身の経済状況を見直す中で、よくよく考えたら孫にお金を使いすぎたと思ったのでしょうか。とはいえ、新年早々お金を請求されるとはA子もびっくりしたことでしょう。

請求の背景から学んだこと

後日、お金に困っているのか夫経由で確認したそうですが、特に困ってはいないとのこと。
しかし、困っていないにもかかわらず具体的な金額を請求するという行動は、A子夫婦にとって「孫に使いたい気持ちと、老後の生活資金への不安との間で、舅が揺れ動いているサイン」だと捉え直すきっかけとなりました。

ひとまず安心したA子でしたが、今回の件で、親世代との金銭感覚の違いや、援助のあり方について夫婦で真剣に話し合う必要性を痛感したそうです。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:ichika.K