わが子から暴言を吐かれたり無視されたりすると、思春期特有の反抗とわかっていてもショックを受けてしまいますよね。 今回ご紹介するのは、反抗期のお子さん2人に絶望した母親の行動が、思いもよらない結末を招いたお話です。

2人の子どもの反抗期! 「もう疲れた。せっかく作ったのに虚しい……」そんな母親がとった行動とは?

仕事で疲れてヘトヘトの中、子どものために死にものぐるいで作った夕食……。それなのに子どもたちは、帰宅後すぐに自分の部屋に直行して夕食を食べてくれず、虚しい気持ちになりました。それが連日となると、さすがに「作りたくない!」と思うように……。

そこで、ある日、それぞれの子どもに手紙と夕食代を置いて出勤することにしました。
そうすれば仕事でクタクタの中、夕食を作る必要もなくなり、子どもたちが夕食を食べなくてもショックを受けることもなくなる……と、考えての行動でした。

もちろん、子どもたちを困らせようとしたかったわけでも、感謝されたかったわけでもありません。少し心を休める時間が欲しかったのです。

ちょうど繁忙期だったこともあり、夜遅く帰宅すると、子どもたちはすでに寝ていて、置いていったお金もなくなっていました。「自分たちで夕食を買って食べたのだろう」と思い、翌日も夕食代を置いて出勤しました。

その日も残業でグッタリしながらリビングに入ると、なんとそこにはカレーライスとアイマスクが! さらに子どもたちの字で書かれたメモまで置いてあったのです!!

子どもたちは、夕食代にもらったお金を出し合って材料を購入し、疲れて帰ってくる私のためにカレーを作ってくれていたのです。

そんな子どもたちの優しさに感動して号泣してしまいました。

それ以来、子どもたちは夕飯の時間になるとリビングに来て、一緒に夕食を食べるようになりました。

仕事で疲れながらも、家族のために家事をこなす母親の一生懸命な姿を、子どもたちはちゃんと見ていたのでしょう。

疲れている中、頑張って作ったご飯を食べてくれないと、気持ちが折れそうになることもあるでしょう。反抗期は子どもの自立心の現れとも言われ、成長過程では避けて通れないようです。

しかし、その反抗期が、親子の関係性を見直すステキなきっかけになるなら、少し前向きな気持ちで子どもと向き合えるのではないでしょうか。

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※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Illustrator:べこもち85
ltnライター:広田あや子