最近では相手を内面で選ぶマッチングアプリもあるように、人を見た目で判断しない時代になっていますよね。しかし未だに見た目で判断する人も少なくはないのも事実です。
今回は見た目と内面にギャップがあったせいで悲しい思いをした経験のある私の知人、Eさんから聞いたお話です。
ftnews.jp

見た目と性格のギャップ

Eさんは当時、看護師として総合病院に勤務していました。

仕事が忙しいためなかなか出会いもなく、同僚に勧められてマッチングアプリを始めたEさん。

プロフィールには自分の顔写真を掲載せず、「見た目を気にせず、内面の合う人と出会いたいです」と書いてマッチングした男性とだけやりとりをするようにしていました。

なぜならEさんはとてもおとなしく、つつましい女性なのですが、生まれつき色素の薄い茶色い髪や瞳と、外国人風の華やかな顔立ちのせいでかなり遊んでいると誤解されることが多かったのです。

そんなある日、Eさんは同じように顔写真を載せていない1人の男性とマッチング。映画好きなところや、お酒が飲めないところも同じで、やりとりも盛り上がったため、すぐにその男性と連絡先を交換したのでした。

仲良くなったメル友と

それからEさんは毎日のようにその男性とメールでやりとりをしました。

その男性のメールはいつも穏やかな文面で、好きな映画や本などの話や、日常の心温まるようなエピソードばかり。

Eさんはどんなに仕事で疲れていても、その男性のメールを読むと癒されるような気持ちになっていました。

そしていつしか、彼と会ってみたいと思うように。

「Eさん、良かったら今度映画を観に行きませんか」
彼からメールでそう誘われた時、Eさんは嬉しくて飛び上がるほどでした。

「ぜひ! よろしくお願いします!」
すぐに返事をして、日程を調整し、Eさんはその日を心待ちにしていました。

いざ会ってみると……

そして迎えた映画デート当日。Eさんはいつもより少しオシャレをして、彼と決めた待ち合わせ場所で待っていました。

するとしばらくして、隣りで同じように人を待っていた黒髪の小柄な女性に話しかける男性が現れました。
「あの、Eさんですか?」
「いえ、違いますけど」
「す、すみません!」
その男性はいかにも素朴な感じの素敵な青年で、Eさんはドキドキしながら声をかけました。
「すみません、私がEですが……」
「え!?」
男性はEさんを見て、目を丸くしました。

「なんだか、メールと全然イメージが違うんですね」
「そ、そうですか?」
男性は少し戸惑ったような顔をしています。
「すみません、思ったより派手だったんで」
Eさんはまたか、と思ったものの、話していれば自分の性格も理解してくれるだろうと思っていました。