これは私の体験談です。私には近所に住む高齢のおじいちゃんとおばあちゃんがいました。おばあちゃんは認知症の症状が出ていたのですが、いつも私に何かしてくれようとしていました。そんなやさしいおばあちゃんに起きた許せない話です。
おばあちゃんは認知症
これは今は亡きおじいちゃん、おばあちゃんの生前にあった許せない話です。
私のおじいちゃんとおばあちゃんは、私の家のすぐ近所で2人暮らしをしていました。
おばあちゃんには認知症の症状があり、ずいぶん前に結婚して子どももいる私のこともおばあちゃんの記憶の中では幼いままで止まったままのようでした。
やさしいおばあちゃんは、孫の私にいつも何かしてやりたいと思ってくれていて、私が小さい頃から好きだった飲み物の宅配を、大人になった私のためにずっと続けてくれていました。
おばあちゃんの楽しみ
正直お金ももったいないし、飲み物はもうよかったのですが、週に1度販売員のお姉さんが家に来てくれるのをおばあちゃんは楽しみにしていました。
家族もいつも親切におばあちゃんの話を聞いてくれる販売員のお姉さんには好感をもっていたので、おばあちゃんの楽しみを奪うのもためらわれ続けていました。
注文した飲み物は販売員のお姉さんが毎週家の玄関先まで届けてくれて、その場で現金を支払うシステムです。
高齢のおじいちゃんとおばあちゃんの2人暮らしだったので、近所に住む私や私の母も毎日様子を見に行っていました。
疑いたくはないけれど
そんなある日のこと、おじいちゃんが財布の中身がおかしいと言い出したのです。
認知症の症状があるおばあちゃんはよくいろんなものをなくしたり、隠したりするので最初はおばあちゃんがどこかに置いたのでは? と思っていました。
でも、しっかり者のおじいちゃんが何度考えてもおかしいと言い出したので、私も気になってきました。
おばあちゃんは1人で出かけることも買い物に行くこともできないので、お財布を持つのは週に1度の飲み物の宅配日だけ。
まさか? 疑いたくはないけれどおじいちゃんも怪しいと言うのです。