ぬいぐるみや人形には時として人の想いが宿ると言いますが、実際にその想いを感じたことのある人はあまり多くないのではないでしょうか? 今回は友人の息子が大切にしているぬいぐるみにまつわる不思議なエピソードを、友人が聞かせてくれました。
息子を守ってくれたのは
どれくらい時間が過ぎたでしょうか。
突然、フッ……とA子の金縛りが解けました。夫もほぼ同時に起き上がります。
慌てて息子のところに駆け寄って抱き上げると、息子は「ドアの向こうから変な声がしてたの。でも、ばぁばのライオンくんが守ってくれたから悪者は入ってこれなかったんだよ」と言います。
見ると、ライオンのぬいぐるみが廊下へと続くドアのほうを向いて、まるで息子を庇うかのように置かれていました。
部屋のドアを見てゾッ……!!
翌朝、A子と夫が部屋のドアをよく調べてみると、ドアの廊下側の面に無数の赤い引っかき傷のようなものが……!
気味が悪くなってすぐにチェックアウトしましたが、きっと祖母がぬいぐるみになって何か悪いものから自分たちを守ってくれたに違いないとA子は思っているそうです。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:藍沢ゆきの