「不倫」にまつわる噂話はよく聞きますが、ハッピーエンドになった話をほとんど聞いたことがないのは、私だけではないはず……。今回は私の友人・M子から聞いた、悲惨な不倫エピソードを紹介します。
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かなり年上のお客様と恋仲に……

私が働いている会社に、K奈という20代半ばの事務員がいました。

うちの会社の事務員は給料が安いため、K奈はその若さと美貌を生かし、こっそり夜のお店で副業をして、生活費を稼いでいたのです。

ある日、K奈と2人でランチを食べに行った時のこと。
K奈が「夜のお店で出会った、お客さんと付き合うことになったの」と打ち明けてきました。

最初は「おめでとう!」と素直に祝福した私。
しかしお相手の男性は、K奈よりふた回り以上年上の50代で、会社経営者とのこと。

(「恋に年齢は関係ない」というけど、出会った場所が夜のお店だし、心配だな。もしかして、相手の男性って……)

私は頭に浮かんだ疑問を、率直にK奈にぶつけました。
「K奈、そのお相手の人って、独身なの?」

K奈はうつむいて「ううん、奥さんも子どももいる」と答えました。

数々の修羅場を乗り越え、ついに結婚!?

「それって不倫じゃん! 誰も幸せになれないし、やめなよ!」
私はK奈に強く訴えましたが、その思いはK奈には届きませんでした。

K奈は、年上経営者との贅沢なデートや、ブランド品を好き放題買ってもらえる生活から抜け出せなくなり、いつしか「奥さんと離婚してほしい」と言い出すように。

ちょうどその頃、彼氏の奥様が子どもを連れて、うちの会社に現れたのです。

どんな修羅場になるかと思いきや、奥様はK奈に「主人がいつもお世話になっております」と菓子折りを渡して帰っていきました。

別れるよう迫ったり、慰謝料を求めたりするでもなく、ただK奈を見に来ただけのようです。

(え、旦那が不倫して家庭を壊されそうになっているのに、それだけ?)
私は強い違和感を覚えました。

その後、奥様と彼氏の離婚が成立したとのことで、2人は晴れて結婚することになりました。

K奈の両親からは結婚を猛反対され、勘当されたも同然の状態になってしまったそうです。

それでもその時のK奈は、「やっと結婚できる」と幸せそうでした。
そして「専業主婦になって家事に専念する」との理由で、K奈は会社を退職しました。