嫁のことを気に入らない姑……憎さが高じて嫁が産んだ孫までも可愛くないと言い出す姑がいるようです。自分の息子の子どもでもあるのに、そんな感情があるのでしょうか? これは筆者の友人・F美から聞いた嫁姑バトルのエピソードです。

知らない人

ある日、姑が連絡もせず急に我が家へ押しかけてきました。どうやら直接同居の話をしたかったらしいのです。全員リビングに集めて、二世帯住宅がどうだの実家を建て替えるだのと大騒ぎ! そして息子に向かってこう言ったのです。

「おばあちゃんと一緒に住んだら楽しいわよね?」

でも息子はキョトンとした顔をしていました。怒るとかではなく、本当に戸惑った顔をして

「僕におばあちゃんなんていたの? ほとんど会ったことないし、知らない人と一緒に住むなんて嫌だよ。」

と言い返しました。

因果応報

確かに息子が産まれたときに言われたことで、私は息子と一緒に義実家へ行くことはありませんでした。そして姑は、息子のお祝いや行事だって、夫が声をかけても一度も来なかったのです。

息子のおばあちゃんにあたる私の母親は、既に他界しているので、息子にとっては『おばあちゃん』という存在はなかったに等しいのでしょう。「僕のこと知ってるの?」と言い出した息子を見て、ヒヤヒヤしていたのは夫だけ。私は息子を「可愛くない」といった報いを受けたんだと一人でスカッとしていました。

その後……

結局、姑との同居は私と息子の反対で白紙となりました。夫も今までの姑の様子を見ていれば、同居なんて無理だと判断したようです。

孫は目に入れても痛くないほど可愛いというのは、誰にでも生まれる感情ではないのだと勉強になりました。でも自分は絶対にそんな姑にはなりたくないと思っています。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K