子供の習い事で、子供より親が熱くなって突っ走ってしまう、なんてことありますよね。本来は、親の感情よりも習い事をしている子供自身の気持ちを優先するべきなのですが……。今回は、そんな周りの大人が熱くなってしまったピアノ教室で起こったエピソードです。
名門のピアノ教室
会場はいたたまれない雰囲気に。しかしA子ちゃんの母親は、娘を励ますこともせずに、最前列でひたすらビデオを撮り続けています。
先生たちも何もフォローをしません。
すると、観客席で出番を待っていた男子高校生が突然ステージに上がり、A子ちゃんの隣に座りました。
そして、最初から一緒に演奏を始めたのです。A子ちゃんは無事に全て演奏することができました。
その後、バックステージで男子高校生は先生と母親に激怒。
「こんな難しい曲を弾かせるなんて可哀想です。これじゃピアノが嫌いになりますよ。もっとA子ちゃんの気持ちを考えてあげてください。」
男子高校生はコンクールで入賞したことのある実力者で、彼のお説教には先生たちも言い返せなかったそう。
大先生の指導を受けさせたいがために、母親が子供のレベルに合わない難しい曲に挑戦させていたのでしょうね。
男子高校生の行動と言葉からは、幼少期からピアノを続けて来た経験が滲み出ていて、すばらしいなと感じた出来事でした。
ftnサイトでは、このストーリーの完全漫画版も公開中！ お見逃しなく。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
Illustrator：佐田 静
ftnコラムニスト：karira