自分の身体の変調は、気付いていてもなかなか認めたくないものです。「歳だから」「いつものことだから」などと高をくくっていると、とんでもないことになるかもしれません。これは筆者が実際に経験した大病のお話です。

担当医からの叱責

その後、指定された総合病院へ行き、CT・MRI・組織検査などを行うと、なんと乳がんであることが判明しました。全乳がんの約3%程度の粘液がんという特殊な乳がんで、すでにリンパ節にも転移があることが判明。すぐに手術をすることになりました。

担当医となった先生に今までの経緯を話し、「胸やわきの下に違和感はあったけど、PMSだと思っていて……」と言うと、思いっきり怒られました。

「ちょっとでも違和感があった時点で、何ですぐに病院へ来なかったんですか! 検査して本当にPMSだったとしても、対処する方法はあるでしょう!」

自分は健康だ、元気だ、病気とは無縁だという根拠のない自信は見事に打ち砕かれ、生まれて初めての手術に怯えてしまいました。

10年生存率

その後、手術を行って再度病理検査をしたところ、進行度を表すステージはⅢBと判明。抗がん剤・放射線治療も行い、ホルモン抑制剤は10年間飲み続けなければいけません。

10年後の生存率は75%……ちょっとでも異変を感じたときにすぐ動かなかった自分はバカだったなぁと反省しています。残りの25%に入らないよう、身体を気遣いながら生活していかなくちゃと思っています。皆さんも何か体に異変を感じたら、すぐに病院に行くようにしてくださいね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K