地方によってお雑煮のお餅や味付けが違うことはご存知でしょうか? 関西や関東の違いだけではなく、近い県でも全く違うお雑煮を食べることがあります。今回はそんなお雑煮の味の違いでトラブルになった経験のある、Rさんに聞いたお話です。

食べ物を粗末にした罪

Rさんはショックのあまり、その場に立ちすくんでしまいました。

「いいにおいだなー、もうお雑煮できた? ビールのおかわりもちょうだい」
ふいにRさんの背後から、白味噌の甘い匂いにつられて旦那さんとお義父さんが台所にやってきました。
「おい、何やってんだよ母さん!」
「もったいないじゃないか、せっかく作ってくれたのに」
お義母さんがシンクにお雑煮をぶちまけているのを見て、旦那さんとお義父さんは大きな声をあげました。
「だって白味噌のお雑煮よ? 私、白味噌のお雑煮大嫌いなのよ!!」
「だからって捨てることないだろ!!!」

旦那さんとお義父さんはRさんに謝罪し、お義母さんをこってりとしぼったとのこと。お義母さんはちょっと嫁いびりをしたい気持ちがあったことも白状し、ますます叱られたそうです。

お雑煮の味がどうという問題ではなく、まずは食べ物を粗末にしてはいけませんよね。味を確認してから作ればよかったなとも思いましたが、捨てるのはさすがにやりすぎです。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子