日本に古くから伝わる作法の中には、現代人の私たちには馴染みのないものも多くありますよね。とはいえ、今でもきちんとした作法を知っていて実践している人も意外といるものです。
今回は和食の作法にまつわるユニークなエピソードを友人に聞きました。
今回は和食の作法にまつわるユニークなエピソードを友人に聞きました。
グループ会社との懇親会に参加
これは、友人女性が数人の同僚とともにグループ会社との懇親会に出席した時の話です。
懇親会の会場は老舗の和食料理店でした。
いつもチェーンの居酒屋やカフェでばかり食事をしている友人は、その店の敷居の高さに思わず緊張したそうです。
長い廊下を進み、個室に通された友人たち。グループ会社の役員が挨拶と乾杯の合図を終えると、和やかに食事が始まりました。
和食でよかった……でも同僚がマウントを取ってきて?
高級そうな食器に盛られて運ばれてくる料理の数々。
とはいえ、外国の料理と違って箸で食べられますし、そこまでマナーに詳しくない友人でもなんとか乗り越えることができそうでホッと一安心したそう。
すると、隣の席に座る同僚のA子が「もしかして緊張してない~?」と話しかけてきました。
A子は実家が裕福なのを鼻にかけて、何かと人にマウントを取ってくる人です。
その時も「私は家族でよくこういうお店に来るから慣れてるんだ♡」と自慢してきました。
「お行儀ワルーイ」
友人が適当にかわしていると、A子は面白くないと思ったのか、今度は近くに座るC奈という同僚に目をつけました。
C奈は気が弱く大人しいので、いつもA子に絡まれています。
A子はC奈の手元を見て、勝ち誇ったように声をあげました。
「ちょっとC奈ちゃん! なんでごはんを少しだけ残してるの? お行儀ワルーイ! 社会人なんだからマナーくらい守ってよ~」
たしかに、C奈のお茶碗には1口分のごはんが残してありました。