自己肯定感の高さは必要ではありますが、独りよがりになってしまうと周囲には迷惑以外のなにものでもありません。職場の上司がそんな『自分大好き人間』だと、部下にとってはさまざまは弊害が……。これは筆者が勤務していた会社で実際に体験した、ワガママ上司のエピソードです。

ストライキ決行!

1番人員を確保したい月曜日にストライキは決行されました。

私ともう1人の社員は、その日お客様との会議があったため、偵察も兼ねて出勤しましたが、朝からTは大騒ぎでした。

「どうするのよ! いきなりこんなに休んで!」

案の定、自分の言動が原因になっているなんて思ってもいない様子でした。様子を聞きつけた本社の部長が私たちの部署へやって来ました。

この部長は私たちが相談していたTの同僚である上司の統括部長です。私たちからも話を聞きたいと言ってくれたので、今までのTの様子や、他部署の上司にも相談をしていたことなどを全て話しました。

上司としての資質

部長はTのパワハラに近い言動を問題視してくれました。「部下や同僚の進言も聞かず、自分の思い通りに行かないと気が済まない……これは上司としての資質がないということだね。」とため息をつきながら話していました。

このTは、偉そうなことを言っていたにもかかわらず、評価できる実績はほとんどありませんでした。コールセンターのスタッフは30名近くいて、このスタッフが全員ストライキを起こすほどであれば、看過できないという結論に達したのです。

押しの強いワガママ上司の末路

Tはその後、部長の命により別の部署へ異動になりました。その部署は部下が1人もいない部署です。「これなら誰かに迷惑をかけることはないからね。」「今まで対応できなくて申し訳なかった。」と部長はコールスタッフ全員を集めて謝罪してくれました。

新しく着任した上司は、経験こそないものの、みんなで一緒に考えようとしてくれる人でした。あまりの違いに最初は驚きましたが、Tがいなくなったおかげで社員やパートの定着率が上がったのは言うまでもありません。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K