給与明細はその額にかかわらず、人にはあまり見られたくありませんよね。今回は自分の給与明細をお姑さんに見られてしまった経験のある、私の友人Oさんから聞いたお話です。

旦那さんの反撃

「母さん、もうやめろ」
いつも穏やかな旦那さんが、珍しく声に怒りをにじませて言いました。
「母さん1回も働いたことないじゃないか。そんなこと言える立場じゃないだろ」
お姑さんの顔が、一瞬にして赤く染まりました。
「パートに出ても、いつも当日で根をあげて辞めてきたじゃないか。立ちっぱなしは無理だの制服がダサいだの文句言って。そんな母さんに何年も正社員で働いてるOのこと悪く言う権利ないよ」

「わ、悪かったわね……!!!」
お姑さんは真っ赤な顔のまま、家を飛び出していきました。

「かばってくれてありがとう」
Oさんが旦那さんにお礼を言うと、旦那さんは恥ずかしそうに答えました。
「うちの母親がごめんな。本当はOの方が沢山稼いでるのに」
実はOさん、資格を活かした副業もしているので、それを合わせると旦那さんより年収が高いのでした。

旦那さんにきつく言われたのがショックだったのか、それからお姑さんが突然家に来ることはなくなったそうです。

人の給与明細を勝手に見たうえに、稼ぎにまで口を出してはいけませんね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子