職場ではさまざまな年代の人が働いています。価値観が異なるのは当たり前のことですが、それを理解できない意固地な人に周りが振り回されるのはたまりませんよね。これは筆者が以前勤務していた職場で実際に起きたエピソードです。

本部長の登場

あまりの騒ぎに、私たちの部署のトップである本部長がフロアにやって来ました。本部長はいつも別のフロアで仕事をしているので、よほどのことがない限り私たちのフロアへ来ることはありません。

B子の扱いに手を焼いた部課長の誰かが報告したのでしょう。本部長はかなりのお怒りモードで騒いでいるB子に近づいて、こう言いました。

「仕事ができる人が役職に就くのは当たり前だろ。あなたはいつの時代の人? 女性だって実力がある人は会社が評価するんだよ!」

お局先輩の末路

後で聞いた話ですが、本部長とB子は同期入社だったそうです。仕事のできる本部長と、未だ昇進できないB子……どちらの言うことが正しいのかは、一目瞭然でした。

本部長に怒鳴られた次の日からB子は休暇を取りました。きっと多くの社員の前で本部長に叱責されたことが堪えたのでしょう。

B子はそのまま退職。体調不良という理由だったそうですが、プライドや価値観を公衆の面前で否定されたことに深く傷ついたことは容易に想像ができます。

価値観を急に変えることは難しいかもしれませんが、自分の価値観を人に押し付けることはいけないことなんだと肝に銘じた出来事でした。  

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K