ペットは、愛情をかけた分だけ私たちにも愛情を返してくれる、大切な家族の一員です。
今回は友人のユキ(仮名)から聞いた、ペットにまつわるちょっと不思議な話を紹介します。

愛犬が不倫夫を叱ってくれた?

離婚に向けた手続きや育児でいっぱいいっぱいだった私は、年老いて寝たきりだったバニラの面倒をろくに見られなかったことを悔やみ、1週間くらい泣き続けました。

しかし、子供のためにも泣いてばかりいられないと、心の整理をして再び前に進む決意をしました。

すると不思議なことに、頑なだったトモキから請求どおりの金額を支払うと連絡があり、不倫相手からの嫌がらせもなくなり、そのまますんなりと離婚が成立したのです。

そしてその1年後、子供を面会させる際に、少しだけトモキと話をする機会がありました。

バニラが亡くなったことを話すと、ハッとして黙り込むトモキ。
「どうしたの?」と聞くと、トモキはポツリポツリと話し始めました。

「お前と慰謝料の額について揉めている頃、ある日突然、毎晩犬が吠えている声がするようになったんだ。近所に犬を飼っている人はいないのに……。

しかもそれがバニラの声に似ていたから、慰謝料をそっちの希望通りに払わないことに罪悪感を覚えて、減額交渉を取り下げたんだよね。」

ちなみに不倫相手とはその頃からうまくいかなくなり、離婚が成立するときには別れていたそうです。

その話を聞いて、私は涙が止まりませんでした。

結局、その声の主はわからなかったとのことですが、私はバニラが、私のためにトモキを怒ってくれたんだと信じています……。

最後に

お世話が大変に感じることもあるペットですが、愛情を与え続けることで、いつか思わぬところで、私たちを助けてくれるかもしれませんね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Hinano.N