ペットは、愛情をかけた分だけ私たちにも愛情を返してくれる、大切な家族の一員です。
今回は友人のユキ(仮名)から聞いた、ペットにまつわるちょっと不思議な話を紹介します。

一緒に成長した兄弟のような存在

以前、私の実家には「バニラ」という、よく吠える老齢のポメラニアンがいました。

子犬だったバニラが家族の一員になった時、私はまだ小学生。
一緒に遊んだり、寝たり、散歩に行ったり……私とバニラは成長を共にした、兄弟のような仲でした。

社会人になってから実家を離れたため、バニラとはたまにしか会えなくなりましたが、かけがえのない存在であることに変わりはありませんでした。

辛い時期と重なった愛犬との別れ

25歳の時、婚約者のトモキ(仮名)を連れて実家を訪れました。

初対面のトモキに向かって盛大に吠えるバニラでしたが、無事に結婚して、実家などで何回か顔を合わせるうちに、トモキを見ても吠えなくなっていきました。

トモキに抱っこされるバニラを見て、「バニラが私たちのことを認めてくれたんだ」と涙が出るほど嬉しく思ったものです。

しかし幸せは長くは続きませんでした。

結婚して3年後に、トモキの不倫が発覚したのです。
私たちの間には1歳に満たない子供がいましたが、状況的に修復は不可能で、離婚するしか選択肢はありませんでした。

私は子供を連れて実家に身を寄せることに。
トモキとは弁護士を通して、慰謝料や養育費についての話し合いが行われました。

金額が折り合わず話し合いが長引いたことに加えて、不倫相手からの嫌がらせなどもあり、私は精神的にまいってしまっていました。

そんな最悪な状況の中、心の支えだったバニラが亡くなってしまったのです……。