世の中には寂しくとも温かく、不思議な出来事もあるようです。
今回は筆者の友人A子さんから聞いたお話をご紹介します。

大好きな祖母

A子さんの祖父母は、元々遠方に住んでいました。
しかし祖父が亡くなったタイミングで、祖母はA子さんの実家の近くに引っ越してきたのです。

とにかくおばあちゃんっ子だったA子さんは、仕事が休みの日にもよく祖母の家に遊びに行っていました。
一緒にテレビを見たりお茶を飲んだりして、のんびり過ごすのが幸せだったのです。

そんな祖母の家は居心地がよく、昼寝をしてしまうこともしばしば。
A子さんがお昼寝をすると、祖母はいつも頭を優しく撫でて起こしてくれるのです。
しわしわで小さいけど、温かい手。
A子さんは、そんな祖母の優しい起こし方が大好きでした。

亡くなったショックが大きすぎて……

そんな最愛の祖母との別れは、本当に突然でした。
急に体調を崩した祖母は、緊急入院をして1週間も経たずに亡くなってしまったのです。

あまりのショックに、A子さんは食事をうまく取れなくなってしまいました。
さらに毎晩祖母を思って涙が止まらなくなり、うまく眠る事も出来なくなってしまったのです。

そんな状況でしたが、仕事を休むわけにはいきません。
毎日かなりの睡眠不足でしたが、気力だけで仕事に行っていました。