小さな子どもを連れての帰省は、抱っこ・おむつ替え・泣き声への対処、それに大量の荷物……。移動だけでも大変なのに、トラブルに巻き込まれたらシャレになりません。今回は、そんなシャレにならない状況に遭遇した友人から話を聞きました。

女性が「いたいた! このご家族です」と言いながら、隣にいた車掌さんに何やら説明をしていました。

H子のそばにくると、車掌さんは笑顔で「怖かったでしょ。大丈夫ですか? チケット拝見できますか?」と優しく声をかけてくれました。

女性の優しさに感謝

チケットを渡すと、車掌さんは「やはりそうですね」とうなずきました。

H子はキョトンとした顔で、女性と車掌さんの顔を見つめていると……。

女性が「あなたと男性がトラブルになってるときね、おかしいな? って思ったの。だから、ちゃんとチケットを確認した方がいいと思って、車掌さんを呼んだのよ」と丁寧に教えてくれたのです。

ダブルブッキングは男性客の勘違いだった

車掌さんによると、男性客のチケットは号車と座席番号は同じだったが、電車が1本後のものだったようです。

その後、男性はデッキに移動しH子に「さっきはすまなかった」とバツが悪そうにペコペコと頭を下げながら謝罪してくれました。

たまたま乗車していた臨機応変な女性のおかげで、トラブルも無事解決しました。

まさに、捨てる神あれば拾う神ありの体験でしたね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:広田あや子