冠婚葬祭には複数のマナーがあります。知らなかったとはいえ、大事な場面でのマナー違反は避けたいもの。これは筆者が実際にしてしまったマナー違反の恥ずかしいお話です。

香典のマナー

私は住所や名前を記入すると、お年玉用に両替して余っていた新札を香典袋に入れました。金額はあらかじめ友人たちと話していたので、特に迷うことなくお通夜に参列したのです。

参列後、家に帰った私は母親にお通夜の話をしました。何気なく「新札があって良かったよ」と言うと、母親は呆れたような顔をして「それはマナー違反だよ」と言いました。

「結婚式とかのお祝い事の時は新札。でもご不幸の時は新札だと『準備していた』ととられてしまうから失礼にあたるんだよ。あなたそんなことも知らないの?」

私はとんでもないマナー違反に、血の気が引くような思いがしました。

奥さまへの謝罪

後日、私は恩師の奥さまを訪ねて、今回の非礼をお詫びしました。奥さまは「知らなかったんだからしょうがないわよ。わざわざ来てくれてありがとうね」と許してくださいました。

知らなかったとはいえ、お世話になった恩師の不幸で犯したマナー違反は、今でも私の心に残っています。大人になってからのマナー違反は、恥ずかしいだけではなく相手にも失礼なことが多いもの……。特に冠婚葬祭のマナーに関しては、しっかりと勉強しておきたいと思っています。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K