子どもは親の背中を見て育ちます。「してはいけない」と子どもに教えていることを親がやっていたら、子どもはどう思うのでしょうか? このお話は、筆者の息子が通う学校で起きたスカッとするエピソードです。
昇降口で起きた事件
授業参観が終わり、保護者たちはそれぞれ昇降口へ降りていきました。昇降口にはボスママ軍団がいて、聞こえるように標的となっている保護者の人の悪口を言っていたのです。
周囲の保護者たちは「またか」と思いながら帰ろうとしていると、いきなりRちゃんが階段からすごい勢いで降りてきました。ボスママは驚いたように「Rちゃん、どうしたの?」と言うと、Rちゃんは泣き出しそうな顔でこう言ったのです。
「ねぇ、ママ。今日先生が話してたことってママがいつもやってることだよね? ママは大丈夫なの? いじめる側にならないの?」
子どもの正義感
Rちゃんの言葉を聞いたボスママ軍団は、誰も何も言えませんでした。特にボスママは顔を真っ赤にして、やっとの思いで「そのことはお家で話そう」とだけ言い残し、そそくさと帰って行ったのです。
その日を境に、ボスママが大人しくなったのは言うまでもありません。Rちゃんの正義感は、きっと自分の母親がしていることを許せなかったのでしょう。Rちゃんはその後も不登校になってしまったお友達の家にノートを届けたり、加害者の4人が他の子をイジメないように注意をしたり……と、頑張っていたそうです。
悪いことだとわかっているのに、きちんと注意できない私たち大人の方が恥ずかしくなる出来事でした。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K