心を込めて作ったお料理を、「マズい」と言われたら傷つきますよね。今回は何を作っても旦那さんに「マズい」と言われて悩んでいた経験のある私の知人、Yさんから聞いたお話です。
料理が口に合わない?
Yさんは当時結婚したばかり。
もともとお料理が好きなYさんは、毎日旦那さんのために美味しい料理を作って旦那さんの帰りを待っていました。
「うーん、マズい!」
腕によりをかけてお料理を作っても、旦那さんは何を食べても「マズい」と言うばかり。どうやらYさんの作るお料理は全て、旦那さんの口には合わないようです。
「もったいないから食べるけどさ、マズいよ。俺のおふくろに料理習ってきなよ」
そんなことまで言い出す始末。Yさんは毎日毎日マズいと言われ続けて、すっかり気落ちしてしまいました。
お義母さんに相談
「私の料理が口に合わないみたいで……お義母さんのお料理を習いに来ました」
ある日Yさんは旦那さんの義実家を訪ね、そう言ってお姑さんにお料理を教えてくれるようにお願いしました。
「別にいいけど、これも充分美味しいわよ?」
Yさんが自分で作った煮物を差し出すと、お義母さんはパクっと一口食べて言いました。
「私の方が習いたいくらいよ、こんなに美味しいもの作れるんだから」
「え、そうですか?」
「うん、あのバカ息子どうかしてるわ」
お姑さんはパクパクとYさんの料理を口に運び、不思議そうに首を傾げました。
「どうしてこれをマズいなんて言うのかしら」
しばらく考え込んだあと、お姑さんはポンと手を打ちました。
「ちょっと、いい考えがあるの」
「え?」
そしてYさんはそのまま、お姑さんを連れて自宅に戻ることになりました。