あなたのお住まいの地域には、その土地ならではの風習はありますか? 小さな頃から当たり前に親しんできた習わしが、実は全国的には珍しいものかもしれません。今回は、ある地域だけの伝統だと知らずに大恥をかいた筆者の体験をご紹介します。

地域独自に伝わる初盆の風習

私の出身県では、初盆に缶詰や缶コーヒー・お菓子などを詰め合わせた箱に、周りを造花で派手に飾りつけた「籠盛(かごもり)」と呼ばれるものを、仏壇の周りに飾る風習があります。

この籠盛は、親族や故人とゆかりのあった友人たちから送られるのが一般的。

小さな頃から初盆のお参りに行くと、どこのお家にも豪華な籠盛が並べられているので、最近まで、これが私の県独特の風習だとは知りませんでした。

「籠盛」を他県の知人に送ったら……

数年前、関西に住む大学時代の親友のお兄さんが他界しました。

私は学生時代に、お兄さんにも大変お世話になっていました。

なので失礼がないようにと、初盆にはお包みとともに一際豪華な籠盛を送りました。

数日後、親友から電話がかかってきました。

籠盛のお礼だと思い、電話に出ると……。