主人の実家へ行ったとき、子供たちに向かって夫の姉が発した恐ろしい言葉に驚愕した私の話です。子供に向かって言う言葉ではないし、人としてどうかと思っていたのですが……。
家族団らんの時間
夫の実家に帰省した時のことです。初めての帰省で緊張していたのですが、夫の両親や家族、親戚の皆さんが温かく迎えてくれて、楽しいひと時を過ごしました。その時は5家族ぐらい集まって、大人たちは一緒に夕食を食べる用意をしていました。
甥っ子や姪っ子たちもたくさんいて、みんな外で遊んでいたのですが夕暮れ近くなったころ、家に帰ってきました。大人たちは台所で忙しく夕食の準備をしていたのですが、子供たちが家の中で走り回っていたところ、夫のお姉さんが子供たちに向かって言いました。
「ちょっと! あんたら、もうすぐ夕飯や、手洗って」
子供たちは遊んでいて、聞いていません。すると夫のお姉さんは子供たちに向かって、大きな声で言ってはいけない恐ろしい言葉を発したのです。
これは暴言では……!?
「はよしねって!」
ドキッとした私は心の中で、え? はよ死ね?どういうこと!? という疑問が頭から離れず、子供たちが心配になって見ていると、またお姉さんは叫びました。
「はよしねま!」
はよしねまって何? そこまで言うか? 私は少しお姉さんに懐疑的な気持ちになって、何度も子供たちに目をやっていると、奥の方で夫の兄弟が笑っていました。
「ちょっと姉さん、びっくりしてるやん」
「初めて聞くとびっくりするわな」
「はよしね」は、北陸地方の石川県や福井県の方言だったのです。
「はよしね」は、「早くしなさい」という意味だそうで、私は「しなさい」が「しね」になると初めて知ったのでした。