その土地にはその土地ならではのしきたりがあるものです。知人のA子は、田舎の義実家を訪れたとき、「ジョウトウシキ」というものに初めて出会いました。その内容を知ったA子は驚愕! 何が起きたのか、A子から聞きました。
その土地のしきたりに驚愕!
彼女たちがたどり着いたのは、近所の新築の一般住宅でした。
「ジョウトウシキ」とは、建物の完成をお祝いする「上棟式」のこと。その地方では家を建てたときは上棟式を盛大に行うのが普通で、工事関係者や近所の人を招いて宴会をし、お餅やお菓子をばらまくしきたりがあったのです。
家が豪華になるほど上棟式を派手に行う必要があり、予算が100万円を超える場合もあるのだとか。
「家を建てるときは上棟式の予算も別に用意する」と当たり前のように義母から言われたA子は、風習の違いに驚いてしまいました。
餅まきがスタートすると
集まった人たちにお酒や料理がふるまわれ、そこはお祭り騒ぎ。
A子があっけにとられていると「餅まきをするぞ!」と声がかかり、餅まきが始まりました。
新居から外に向かって袋に入ったお餅やお菓子がばら撒かれ、集まった人たちはこぞって拾いに行きます。
ばらまかれる袋の中にはおひねりが入っている「当たり」もあったことから、争奪戦は苛烈なものに。
「こっちに投げて!」「あっちにばっかりズルい!」と、目の色を変えて袋に飛びつきます。
A子はその光景にすっかり怯えてしまったため、端っこで控えめに参加したそうです。
田舎に家を建てるのは大変!?
受け取ったお餅は火事を連想させるため、焼いて食べてはいけない決まりがあるそうです。
その他にも上棟式には細かな決まりがあり、よくある新築のお披露目会とは違いがある様子。
初めて知ることばかりで、A子はカルチャーショックを受けました。
田舎に家を建てるのは大変だ、としみじみと思ったそうです。
ltnライター:愉子