妊娠初期は、まだお腹は目立たなくてもつわりで辛い時期です。しかし見た目には分かりにくいため、公共交通機関を利用するときなどに不便な思いをする人もいるようです。今回は妊娠中に乗車した電車で体験したエピソードを友人が聞かせてくれました。

つわりがひどく通勤電車がつらい

友人のA子は妊娠4ヶ月。まだお腹はほとんど目立ちませんが、つわりがひどく、辛い毎日を送っていました。

中でも特に大変なのが通勤中の電車内です。
マタニティマークをつけて優先座席付近にいても座れないことも多く、貧血を起こして途中下車し、会社に遅刻してしまうことも何度もあったといいます。

電車内で聞こえてきたのは

その日も電車は混んでいて、A子は座ることができませんでした。
優先座席に座っているサラリーマンたちは寝たフリをしているのか、妊婦ということに気付いていないのか、A子が立っていても譲ってくれる気配はありません。

仕方なくドアのそばに立って耐えていたA子。
すると、どこからか「妊娠は病気じゃない……」という小さな声が聞こえてきました。

苦い思い出が蘇る

実は、A子は以前優先座席に座っているとき、高齢女性に同じようなことを言われたことがありました。

その人はマタニティマークをつけて優先座席に座るA子を見て、「妊娠は病気じゃないんだから。座ってばかりだと難産になるよ。私たちの時代は妊婦でも休めなかったんだから。甘えるんじゃないよ」と小言を言ってきたのです。

その時の苦い思い出が蘇り、「ああ、またか……」とA子は暗い気持ちになりました。