怖すぎる見た目のお客様。何事もなければいいとヒヤヒヤしながら接したのですが、案の定、いちゃもんをつけてくる迷惑客でした。私は大ピンチに見舞われたのですが、店長の対応は……? 実際に私が体験した話です。
手渡された食器の破片の正体
私は恐ろしくてすぐに店長に相談すると、店長はじっと破片を見つめて、こう言いました。
「これ、うちの食器じゃないな」
「え!?」
私は冷静さを欠き、ただ謝ることしか考えていなかったので、全く気が付きませんでした。
私が勤める飲食店は洋食店です。ところが、お客様から手渡された食器の破片には松の模様があり、明らかに和食器のものでした。当然、うちの店では使用していない食器です。
店長はお客様に近づき、冷静に言いました。
「お客様、こちらの食器の破片ですが、当店で取り扱っている食器ではありません」
「はぁ!? これが入っていたと言っているだろうが!」
「料理長に確認しましたが、松の模様の食器はひとつもない、ということでした。これ以上大声を出されると、他のお客様に迷惑ですから警察に連絡しますが、よろしいですか?」と堂々と言い切り、スマホで電話をする仕草を見せました。
支払わず立ち去ろうとした客
お客様は、チッっと舌打ちし「ふざけるな! こんな店俺から出て行ってやるわ!」と言い、立ち去ろうとしました。すると店長はさらに「無銭飲食も警察案件です」と伝えました。かなりイライラしながら、お客様はお食事代の全額を支払っていきました。
店長の冷静な対応に感動したと同時に、頼もしい店長の元で働けて本当によかったと思いました。
ltnライター:鈴木まさ美